2012年5月1日火曜日

サーフェスのフィレット その1

サーフェスの角を円弧で丸めるフィレットは、モデリングに欠かせない機能の一つです。














Rhinoでは、2つのサーフェスのエッジ間には「FilletSrf」コマンド、
複数のポリサーフェスのエッジ間には「FilletEdge」コマンドでフィレットを実行できます。
それでは、以下に「FilletEdge」コマンドの例を紹介していきます。

1.FilletEdge」コマンドを実行し、フィレット半径を指定

フィレットの半径はコマンドエリアに表示されるので、
任意の半径値を入力してEnterキーで確定します。
(本ブログでは半径=10mmを指定)

















2. 対象のサーフェスエッジを選択
サーフェスのエッジを選択後、 Enterキーを押すと、
指定したフィレット半径でエッジが認識されます。















3. Filletを実行
再度Enterキーを押すと、フィレットが実行されます。














なお、異なる半径で他のエッジをフィレットしたい時は、

再度「FilletEdge」コマンドを実行して半径を変更した後、
対象のエッジを選択して実行します。
 
半径=5に変更後、エッジを選択。
フィレットを実行

 
■活用のヒント

選択するエッジの順番によっては、下図のように、
フィレットがうまく反映されない場合があります。












そのような場合は、処理を元に戻した後、
再度、大きな半径から順にフィレットの実行をお試しください。

次回は、可変フィレット(フィレットの半径を部分的に変える機能)の
例を紹介します。

2012年2月28日火曜日

キーボードを使ったコマンド実行機能

Rhinoのコマンドは、ショートカットキーやコマンドエイリアスに
登録することで、簡単なキーボード入力で実行できます。
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ショートカットキー、コマンドエイリアスとは?

どちらもRhinoのコマンドやコマンドスクリプト(複数のコマンドを
実行する簡易プログラム)を、キーボードのキーに割り当てる機能。
マウスを使って、メニューやツールバーにアクセスする必要がないので、
よく使うコマンドを素早く実行したい時に便利です。
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■登録方法

①Rhinoオプション(「ツール」メニュー>「オプション」)を表示。

ショートカットキーは「キーボード」ページ、
  コマンドエイリアスは「エイリアス」ページを開きます。

③ショートカットキーは、キーの一覧から空いているコマンドマクロ項目に
   コマンドまたはコマンドスクリプトを入力して「OK」をクリックします。

   コマンドエイリアスは、新規作成ボタンをクリックして、
   エイリアス項目”任意の文字キー(文字の組み合わせも可)、
  コマンドマクロ項目”にコマンドまたはコマンドスクリプトを入力して
  「OK」をクリックします。

※ショートカットキー、コマンドエイリアスとも、既存の設定に上書きで登録できます。
  (元に戻す時は各ページ内の「デフォルトに戻す」ボタンをクリックします。)

※ショートカットキーやコマンドエイリアスは日本語は登録できません。
  (アルファベット入力となります。)

ショートカットキー登録例
 画像は「F4」キーに「SaveAs」コマンド(名前を付けて保存)
を登録しています。

 

コマンドエイリアス登録例
画像は「R」キーに「Redo」コマンド(やり直し)を
登録しています。

 
 
 
 
 
 
 
 
 











実行方法

ショートカットキーは、対象の「キー」を押すことで、
そのキーに登録したコマンドが実行されます。

コマンドエイリアスは、対象の文字キーを押した後「Enter」キーを押すことで、
その文字キーに登録したコマンドが実行されます。
 
■活用のヒント


コマンドマクロに登録するコマンドのアルファベットが
わからない場合は、Rhinoのヘルプを活用すると良いです。
ヘルプでは各コマンドのアルファベット名が表記されている他、
コマンド一覧を確認できるコマンドリストがあります。

また、コマンドマクロには!感嘆符) '(ハイフン_)
_(アンダーバー)といった記号を入力しますが、
この記号にもちゃんとした意味があります。

例えば、!(感嘆符)を入力すると、
直前のコマンドをキャンセルしてコマンドマクロが実行されます。

これらの記号詳細についても、ヘルプ内のスクリプトページに
記載されているので参考にしてみてください。


2012年2月23日木曜日

色々な方法でビューポートを操作 その3

キーボードの「Home」キー「End」キーを押すことで、
移動・回転・ズームによる一連のビュー表示を、
元に戻す(またはやり直す)事が可能です。


■「Home」キー : ビューを元に戻す
■「End」キー  : ビューをやり直す

「Home」キー を押す度にひとつ前のビュー表示に戻り、
「End」キーで戻した表示をやり直す事ができます。
ビューの表示履歴を見たい時に役立ちますね。

2012年2月22日水曜日

オブジェクトの移動方法を変更する

オブジェクトや制御点をマウスの左ドラッグで移動する際、
DragMode(ドラッグモード)コマンド(*)を使用すると、
移動する方向を任意に変更できます。

(*)「編集」メニュー内の「ドラッグモードを変更」をクリック。

DragModeコマンドを実行すると、
コマンドラインに以下4つのオプションが表示され、
その中から任意の移動方向を設定できます。




それぞれのオプション効果は以下のとおり。

作業平面  : ビューポートの作業平面に平行に移動
デフォルトの設定です。
ビューポート作業平面に平行移動














ワールド   : ワールド座標のX-Y方向に平行に移動
※設定するとカーソル横にWが表示されます。
ワールド座標X-Y方向に平行移動
(各ビューが対応しているワールド座標軸については、
ビューポートの左下に灰色でアイコン表示されています。)
















ビュー : ビューの平面に対して移動
※設定するとカーソル横に4方向の矢印が表示されます。
ビュー平面に平行移動
(例えば、Perspectiveビューを回転させれば、
その時点で見ている視点で平行移動します。)
















UVN : サーフェスの制御点を、サーフェスのU、V、法線方向に移動
※設定するとカーソル横にUVNが表示されます。
サーフェスの制御点を、
サーフェスのU、V、法線方向に移動できます。
(U、V、法線についてはオンラインヘルプをご覧ください。)
















なお、DragModeコマンドで設定した移動方向は
そのままデフォルトとなりますので、通常に戻すときは
オプションを"作業平面"に設定するのをお忘れなく★

2012年2月17日金曜日

線のコーナーをトリムする


直線や曲線のコーナー(角)をトリムする場合は、
トリムコマンドのほかに、
フィレット面取りコマンドでもトリムが行えます。

フィレットコマンドのオプションを、
「半径= 0、結合=はい、トリム=はい」に設定する事で、
線のコーナーをトリムして、結合までしてくれます。
フィレットコマンドで、線のコーナーをトリム★












ですが直前に設定した半径はコマンドが覚えているため、
別の半径でフィレットする際、半径を0から変更する必要があります。

もし、フィレットコマンドを多用するなら、
フィレットの代わりに面取りコマンドを使って、
コーナーをトリムすると良いでしょう。

面取りコマンドのオプションを、
距離=0,0、結合=はい、トリム=はい」設定すれば、
フィレットコマンドと同様に線のコーナーをトリムできます。



なお、コーナーのトリムでオススメはライノ4.0の「接続コマンド」
このコマンドでは、特別な値を入力する必要なく、
線のコーナーをトリムするときに役立ちます。

2012年2月9日木曜日

長さを拘束する


直線を描くとき、始点を決めた後にキーボードから数値を入力して
「Enter」キーを押すことで、線の長さを拘束できます。

この機能は、距離拘束と呼ばれていて、
素早く正確な長さを指定するときに役立ちます。

距離拘束が有効になると、終点がどんな位置でも、
線の長さは入力した値で固定されます。
値を越えたところは白い参照線が表示されます。


直線の長さを50mmで拘束した状態。
実際は寸法は出ません。(わかり易いよう表示しています。)
















距離拘束は、ポリラインのセグメント間で使用できるほか、
曲線を描くときの点の距離、オブジェクトや制御点の移動距離など、
色々な場面で活用できます。

2012年2月8日水曜日

フルスクリーン表示

ビューポートを、ご利用のPCモニター画面にフルサイズで表示する機能があります。

その名も・・・「フルスクリーン」コマンド!(そのまんまです。)

「フルスクリーン」コマンドは、メニューやツールバー等の表示項目を、
一時的に非表示にして、ビューポートのみをモニターに最大表示します。

使用するには、コマンドエリアに直接 Fullscreen とタイプ入力して「Enter」キーを押します。
※メニューやツールバーの中には存在しないコマンドです。

ライノのサンプルモデルを使って
試してみました。 

 
通常のビューポート表示
  
フルスクリーン表示













フルスクリーン表示は、キーボードの「Esc」キーでいつでも解除できます。

モデルのプレゼンなどに使ってみてはいかがでしょうか?

なお、 ‐(ハイフン)の後に Fullscreenとタイプ入力して「Enter」キーを押すと、
フルスクリーンオプションを設定可能。
オプションでは、フルスクリーン時に表示/非表示する項目を任意に選択できます。